頭の使い方
皆さん、こんにちは。
久しぶりのブログ更新ですが、ホームページのデザインが変わったのお気付きになりました?
ある人からは、「深呼吸したくなるデザインだね」と言われたのですが、皆さんはどうですか?
もし、皆さんもホームページを見て深呼吸したくなったらぜひしてくださいね。
さて、今回のブログは「頭の使い方」についてです。
頭の使い方と聞くと記憶力、発想力、想像力、想起力、集中力のことを連想しがちですが、このブログでは「運動能力」について書いていきます。
ところで皆さん、運動能力を向上させるにはどうしたらいいと思いますか?
・体力をつける
・筋力をつける
・柔軟性をつける
・持久力をつける
・俊敏性を高めるなど様々なことを思い浮かべると思います。
現代には様々な情報があるので、専門家しか知らないことが一般人でも知ることが出来るようになり、運動能力を高める為に様々なトレーニングをしている人が多いと思います。
ただ、そんな中でも皆さんが絶対にやらないことがあります。
それが「頭の使い方」をトレーニングすることです。
そもそも運動能力を高める為に頭の使い方をトレーニングするなんて考える人は少ないと思います。
それもそのはず、「頭」という言葉を使ったことわざや慣用句には運動能力に関することが書かれていないですから。
【頭を使ったことわざや慣用句】
頭が上がらない(負い目を感じ、対等に振る舞えない)
頭が良い(賢い)
頭が痛い(頭痛がする、苦悩する)
頭が重い(気が重い)
頭隠して尻隠さず(悪事などの一部を隠して全て隠したつもりなのを嘲って言う)
頭が固い(融通が利かない)
頭が切れる(頭の働きが早い)
頭が下がる(敬服する)
頭が低い(謙虚な姿勢)
頭が古い(考えが時代にそぐわない)
頭から水を浴びたる(予期せぬ事に見舞われる)
頭から湯気を立てる(激怒する)
頭熱(ごな)し(言い分を聞かず端から決めつける)
頭剃るより心を剃れ(外見よりも中身が重要だ)
頭でっかち尻つぼみ(尻窄り)(初めは勢いがよいが終わりは振るわない)
頭に入れる(記憶する)
頭に(へ)来る(腹が立つ)
頭に血が上る(逆上する)
頭の上の蝿も追えぬ(自身の始末も出来ない)
頭の黒い鼠(物を盗む人間)
頭の天辺から足の爪先まで(身体全体)
頭を痛める(心配する)
頭を抑える(勢力を力で抑える)
頭を抱える(途方に暮れる)
頭を掻く(照れる、恥じる)
頭を下げる(御辞儀する、頼む、降参する、感心する)
頭を搾る(工夫する)
頭を突っ込む(関わりを持つ)
頭を悩ます(思い煩う)
頭を撥ねる(上前を撥ねる)
頭を捻る(熱心に思考する)
頭を冷やす(冷静になる)
頭を丸める(出家する)
頭を擡(もた)げる(思いつく、台頭する)
頭(かぶり)を振る(頭を左右へ振る。転じて、否定する。)
頭(ず)が高い(威張った態度) 以上
これだけ頭を使ったことわざや慣用句があるのですが、頭と運動能力が結びつくようなものは何一つ見当たりません。
しかし、手や足、首や腰などの各部分を動かす「中心的存在」は間違いなく「頭」にあります。
というのも頭の中には脳があり、脳には体を動かす領域があるからです。
それが「一次運動野」というものです。
一次運動野
一次運動野(いちじうんどうや、英: Primary motor cortex)またはM1は、前運動野と共同して運動の計画、実行を行う。
一次運動野にはベッツ細胞 (Betz cell) と呼ばれる、脊髄を下行する長い神経繊維を持った細胞が多く存在する。
この神経線維はアルファ運動ニューロンと呼ばれる筋肉に接続したニューロンとシナプス接続している。
前運動野は行動の計画 (大脳基底核と共同して) と感覚情報に基づく運動の最適化 (これには小脳の働きが必要である) に関わっている。
科学者は長い間、一次運動野の配置は全ての哺乳類で類似していると考えている。
---------------(以上、Wikipediaより転載)
上記の説明からして分かる通り、頭頂部からこめかみあたりに一次運動野があり、その部分が運動の計画、実行を行うということのようです。
また、一次運動野のどの部分が体のどこを動かすか記載された図というものがあります。
それが、運動野のホムンクルスというものです。
運動野のホムンクルス
一次運動野では、様々な身体部位が正確に皮質上にマッピングされている。
そこでは、脚部は正中線付近、頭部と顔は外側面付近に配置されている。腕と手の運動野は最も広く、中心前回にある脚と顔の領域の間に、かなりの部分を占めている。
ヒトにおいては、一次運動野の外側部は上から順に、尻、胴、肩、肘、手首、指、親指、まぶた、唇、顎と配置されている。
大脳縦裂内に折りたたまれた運動野の内側部は脚部に相当する。
この様な配置はワイルダー・ペンフィールドらによって解明されたもので、運動野のホムンクルス (ラテン語で小人の意)と呼ばれる。
上の図を参照のこと。
運動野において、全ての身体部位がそれぞれの大きさに応じて、同じ細胞の密度で表現されているわけではない。
唇や顔の一部や手は運動野の細胞の特に大きい領域を占めている。
症例から推測されるところによると、使われていない運動野の細胞は、麻痺や切断といった外傷によって運動野に欠損が生じたとき、その場所を受け持つように他の細胞から勧誘される。
---------------(以上、Wikipediaより転載)
この図すごくないですか?
私たちの脳には体の各部位を動かす領域がこれだけこまかく描かれているのです。
まさに運動の地図ですね。
このような地図を作成するにあたり、カナダの脳外科医ペンフィールドはてんかん患者の手術部位の決定に際し、ヒトの大脳皮質を電気刺激し、運動野や体性感覚野と体部位との対応関係をまとめたそうです。
人間の脳に直接電気を当てて各部位が動くか実験した・・・
やっている事は人体実験なので賛否があると思いますし、本当に図の通り各部位が動くかはやってみないと分からないところでもあります。
なので、私は実際にやってみました。
この図が右脳と左脳にそれぞれあるのでしょうが、私はこの図をもとに自分の右脳と左脳にそれぞれある一次運動野を動かしてみました。
一次運動野を動かすといっても本当に脳が動いているかは疑問ですが、何となく頭蓋骨を動かしてみました。
すると、なんと!
確かに運動野のホムンクルスといわれる図ように部位から体が動く感覚を掴む事が出来たのです。
もちろん、全ての部位を正確に出来たわけではないのですが、なんとなく一次運動野から延髄-脊髄神経を通って各部位が動く流れが見えた気がしています。
さらに誰もが耳を疑うような感覚も掴む事ができました。
こんなことを書いたらかなり変人扱いをされそうなのですが、思い切って書きます。
それは、「左脳で右半身を動かし、右脳で左半身を動かす」感覚です。
はい!
皆さんドン引きしていますよね(笑)
ちょっとこの人おかしいと思われた方は、もうこの先のブログを読むのはやめた方がいいかも知れませんよ。
ただ、脳梗塞や脳溢血などで右半身や左半身がまったく動かなくなる片麻痺というものがありますが、私はその反対に左脳を使って右半身、右脳を使って左半身を自由に動かす感覚を掴む事が出来たといっても何ら不思議なことはない気がします。
とはいえ、左脳や右脳で体を動かす感覚を掴む人はそうそういないですよね。
どうも私の感覚は通常の人とは違うようです。
さらに言うと、私は右脳を使って左半身を動かすのが苦手なようで、左の腰から左足が上手く動かすことができません。
なので、以前は左足首をよく捻挫していましたし、左の首の寝違い、左の腰痛をおこしていました。
このように体の片側に痛みが出る人って結構いるんですよね。
私が鍼灸マッサージ院で働いていた時には、そのような症例を沢山診てきましたが、今になってその理由が分かった気がします。
私の場合は右脳にある一次運動野の異常が左半身に全て現れていたということですね。
それに気付いてからというもの、ただ単に痛みのあるところだけを揉んだり温めたりしても意味がないと分かりました。
また体を鍛えるのもただ単に筋肉を大きくすればいいというのも違う気がします。
私が今取り組んでいるトレーニングは、脳や神経から行っているものです。
筋肉は脳や神経からの電気信号で動くので、私のやっていることは根本のトレーニングなのかもしれません。
このトレーニングをすると全身が自然に動きますし、動きにキレが出てきます。
これは筋肉を鍛える意識でやっていたトレーニングとは効果が全然違います。
脳や神経から鍛えるトレーニングをしっかり行うと、軽く動かしているつもりなのに、ものすごい強い力を発揮できるようになるのです。
このように「脳を鍛えれば運動能力が高まる」ことを私自身で実感できるようになったので、たくさんの人に知ってもらいたいと思い様々な方へトレーニング指導をしています。
とはいえ、脳を動かすなんて出来る訳がないと思われるでしょう。
しかし、それが誰でも出来るようになります。
もちろん、並大抵の努力ではできないので誰でもという言葉は不適切な表現かもしれません。
ただ本気で体を変えたいと思っている方は、からだ塾のトレーニングはとても面白いことだと感じてくれると思うので進んで努力をしていくと思います。
では、どうしたらいいのか。
実は、脳を動かすと言っておきながら、頭も動かしています。
頭・・・
つまり頭蓋骨を動かすということなのですが、私たちの頭蓋骨は1つの骨で出来ている訳ではありません。
成人の頭蓋骨は通常28個の骨から構成されています。
そのうち脳を包み込む脳頭蓋骨は、前頭骨、頭頂骨、側頭骨、後頭骨、蝶形骨、篩骨の6種類あります。
この内、頭頂骨と側頭骨は左右にあるので脳頭蓋骨は全部で8個あるということです。
もちろんこのような骨は全てバラバラになっている訳ではありません。
すべて縫合という移動をほとんど許さない厳密な接合によって互いに連結されています。
移動を許さない連結と書きましたが、乳幼児のころは別の話です。
誕生時の頭蓋骨は45個に分かれていて骨と骨の間に隙間があり、場所によっては頭に手をあてると赤ちゃんの心拍数が感じられるところもあります。
それが成長過程において徐々に頭蓋骨は結合されていくそうです。
なので成人では頭蓋骨は動かないのが定説です。
ただ、私は頭蓋骨の分かれていた場所に沿って動く感覚や音が聞こえるので、人によっては動かせるのかもしれません。
とはいえ、脳を直接動かすにはかなり時間がかかるので一般の人には教えていません。
では何を教えているのか。
ただ単に「腰と背中を意識して運動しましょう」と言っているのです。
腰と背中を意識して運動しましょうって・・・
凄く簡単そうに聞こえるかもしれませんが、驚くことに腰や背中が動く感覚が分からない人が非常に多いです。
このような人は普段から手や足にしか意識を持ったことがない人で、一次運動野がしっかり機能していない人でもあります。
つまり、「頭を使っていない人」です。
運動能力向上の鍵は頭の使い方なのですが、これを教えてくれる人はいるのでしょうか。
子供たちに運動指導をする方は、一次運動野のことまでしっかり理解しているのでしょうか。
脳や神経のことを理解しないでただ走らせたり、ただ苦しくてキツイ練習をさせたりさせてはいないでしょうか。
何度もいいますが、「腰と背中が動く感覚が分からない」=「一次運動野が機能していない」=「頭を使っていない」ということなので、脳や神経のことを理解せずに子供に運動を教えると子供の頭は悪くなってしまいます。
脳や神経が著しく発達する子供たちにやってあげるべきことは、一流アスリートがやるようなトレーニングではなく一次運動野にある体の部位をまんべんなく動かすことのできる「遊び」にあるのではないでしょうか。
つまり、外遊びで体を動かすことは一次運動野の脳を使うことでもあるので、外遊びをたくさんしてきた子供は頭が良いということです。
とはいえ、外遊びをする子供は年々減少していくばかりです。
こんな時代に生まれ育った子供たちの将来が本当に心配です。
今の私に出来る事は、「子供の頭を良くする遊び環境の提供」と「一次運動野を育てる運動メニューの提供」でしょうか。
まだまだ道のりは長いですが、腐った世の中を変えるべく諦めずに頑張っていきます!
ひとまず、今日のブログはここまでです。
次回は「ナンバ歩き」について書いていきたいと思います。
またの更新をお楽しみに。